Japanische Klassiker mit Furigana
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はんこう
反抗
豊島 与志雄
Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme
竹内が自分を避けてる理由がはっと胸に響いた。向うがそのつもりならこちらは反対に出てやれという気になった。そして彼はお清が来るのを待った。然し彼女はなかなかやって来なかった。彼は更にじりじりしてきた。残りの料理と酒とをみんな平げてしまった。それから長椅子の上に寝そべった。頭がかっとしてきた。
彼はお清がそっとはいって来たのも知らなかった。「あら、寝てるの、」という声に飛び起きると、彼女はすぐ彼の前に立っていた。
「まあここに坐れよ。」と彼は怒鳴りつけるように云った。
お清は黙って椅子に掛けたが、何だか興奮してる様子だった。身体を固くして、口をきっと結んでいた。小さな唇に小皺が寄っていた。周平は一寸気勢を挫かれた気持で、低く尋ねてみた。
「向うに来てるのは竹内だろう。」
お清は何とも答えないで、ちらと彼の眼を見返した。
「おい、竹内だろう。」と周平はまた尋ねた。
「ええ、そうよ。」
事もなげに答えておいて、お清は急に彼の方へ向き直った。
「あなた、竹内さんと喧嘩でもしたの。」
「なぜ?」
「だって、いやに気にしてるじゃないの。」
彼は何とも答えないで空嘯いてみたが、ふと、先刻自分がしたように、竹内が向うからこちらの様子に耳を澄してるに違いないと思うと、それが気になって落着けなかった。