Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんこう

反抗

豊島 与志雄

Lesen Sie 反抗 (はんこう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 140.121 Zeichen · 282 Bildschirme

Aozora Bunko

室の隅に寝転んだり、庭を歩いてみたりした。凡てが珍らしかった。

然し、一週間もたつうちには、その珍らしさがなくなって、室の中の様子から庭の隅々まで知りつくすと、とりとめもない漠然とした空虚を覚えだした。

友人等は大抵東京を離れていたし、東京に残ってる者等には、横田の家で暑中を過すことを知らしていなかった。横田一家の不在中に、友人等を集めて勝手なことをするのは、何となく憚られたのである。それで、村田と野村とが各一度訪ねてきたきりだった。其後村田は旅に出ていた。

周平は為すこともなくぼんやり日を過した。自由にしていいと云われていた書棚から、書物を取って読んでみたが、少しも気乗りがしなかった。退屈だった。退屈を通り越して妙に頼りなかった。この心の不満は何処から来るのか、と彼は自ら尋ねてみた。然し実はその原因を知っていた。知っていながらそうだと認めたくなかったのである。

昼間はそうでもなかったが、夜になってあたりが静まると、彼はいつのまにか保子のことを考えていた。それが、今は亡い遠い昔の人を偲ぶような心地だった。彼は記憶の中を探って、彼女の姿をはっきり其処に現わそうとしていた。