Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
お上に御手数かけたからには、それ位のことは当り前で、それのお取止めお願え申そうとは私等思っていましねえで。ただ村方お構いだけを、どうぞいたしましてご容赦いただけるように、皆様の御合力御願い申しまする。へい! 真壁の仙太郎兄弟一生涯恩に着まするでごぜます! 犬の真似をしろとおっしゃれば犬の真似いたしまするでごぜます! どうぞ皆様のお名前と爪判だけいただかして下せませ。足をなめろとおっしゃればなめますでごぜます!
段六 ……仙太よ、まあさ……。
百姓二 ……かわいそうになあ。しかし後が怖えからなあ。
百姓三 ……そうさ。後のタタリがなあ。
仙太 後のことは私一身に引受けてご迷惑は決して掛けねえ積りでえす。お願えで!
(百姓達、仙太の血相に気押されてジリジリ後に退る)。
百姓一 ……積りはその積りでもなあ。
仙太 (涙と汗と砂ぼこりによごれた顔を初めて上げて皆を見渡して)……皆様もやっぱりお百姓衆とお見受け申しまする。御支配こそ違え、私も百姓でごぜます。兄仙右衛門も百姓でごぜます。百姓の心持ちを知っていただけまするのは百姓御一統ばかりでごぜます。兄がお上様に向い不都合の事いたしましたのは、自分一人のためを思うていたしたことでありましねえで。