Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
段六 どうなさりまっす、そりば?
女房 いいえさ、私等仙衛ムどんにいろいろ厄介になっていても、こうなっと金も力もなあし、何んにもしてあげることもできねで、せんめて、村方お構いならしゃるのに白い米の飯でも腹一杯食べて貰おうと思うてな。
仙太 ありがとうごぜます! ありがとうごぜます! この通りでごぜます、お神さま。兄きが、兄きがそんお志、どんねえにありがたく思いますべ。……それにつけても、村方の百姓衆一統があんた様の半分づつのお心持でも持っていてくだされば、……これご覧なせえまし。せっかく書きあて参りました御願書に、今朝から散々お願えしても、他所村の百姓衆は愚か同じ真壁の同じ元村、同じ新田の衆、近所隣りから名主様五人組の組内の人まで誰一人としてお名前をくださる方はねえですて! お神さま、百姓同士というもんは、そんねえにむげえ薄情なもんでがすかえ? そんねえに。
女房 そりあな、皆さん、仙衛ムどん初め、今日のお仕置きにあう人達のこと何ぼうにも考えにゃ訳ではなかろうけんど、誰じゃとて飯も食えねえ有様では、そんだけの気の張りもなかろうよ。諦めなんせ。な。わが身が可愛いいで精一杯でえすて。