Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
仙太 同じでがんす! 内の兄きじゃとてわが身が可愛くねえことはありましねえ! わが身が可愛いけりゃこそ、同じ百姓の人の身のうえも可愛いいで、あんなことしたんでえす!
女房 もっともじゃ! もっともじゃ!
仙太 (泣いている)でがしょう? 真壁新田の百姓仙右衛門は真壁全村やご領内百姓衆みんなの身の内の者ではねえでがすか? 百姓全体のわが身の内ではねえでがすか?
(その間も向い側の叩きの物音は続いている。それにつれて断続する群衆のざわめき)
(そこへ街道の左手――花道から急ぎ足に出て来る旅装の三人。二人は士――水戸浪士加多源次郎と長州藩士兵藤治之。他の一人は、一本刀素足草鞋、年配の博徒だが、身なりにも態度にも普通の博徒でなく名字帯刀御免の郷士あがりの者らしい点が一見してわかる甚伍左)
仙太 お願えでごぜます! お願いいたします。
加多 控えろ! (三人は急用のために行手に気をとられて通行していたところを仙太に不意に飛び出されて、少しギョッとして立止る)……何だ?
兵藤 (土手下の物音で、下を眺めて悟り)ああ。(と見廻して高札に目を止め、読みかけ、他の二人にも指して見せる。