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Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

私どもは植木村の者でございますが、このご恩は死んでも忘れることじゃございません。

仙太 それは先程も聞きましたが、植木村というのは、私にも縁のねえところじゃねえので尚のことだ。お話では村でも食うに困るとのことだが、これから帰ってどうしなさるんだ?

お妙 はい、……(自分のすそにすがりついている子供等を見廻して途方にくれる)これだけの子達は、親兄弟が死んだり欠所になったり所払いの仕置きを受けたりしたために、私の家へ自然に引取って養っていて、いまでは私一人を頼りに生きて来た者ですけんど、私のうちにも食べる物としてはなし、どうしようかと存じます……。

仙太 そいつは飛んだ話だが、待ちなせえ……(懐中を探って、汚ない胴巻を出しかけて、暫くジット考えていたあげく)ええい、うん。さ、こりゃ少ねえが取って置いて、皆の食ブチにして、暫くのつなぎでもつけてくんなせえ。(お妙に渡す。お妙は面喰ってモジモジしている)たんとはねえ、二十両ばかりだ。さ!

お妙 いえ、そんな大金を見ず知らずの……

仙太 何をいうのだ早くなせえ、また奴等が追って来ると面倒だ。さあ、名をいわなきゃ受取らねえとあれば、私は仙太郎というナラズもんだ。