Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
早くあのこといって……。軍なんど止めてここへ引戻してきますよ、嬢さま。それに(とむやみに慌てて上にあがって、戸棚の方へビクビクしながら近づいて、仙右衛門の位牌をさらって、持っていたフロシキに包んで懐中に入れ、その間もソソクサ歩いて土間に降りる)……一刻も……。(といきなり頬被りをして急いで外に行きかける)んじゃ、じき戻ってくるで、嬢さま!
今井 待て。ならぬ! 外へやることはならぬ! (という間に、段六は走って外へ出て行ってしまう)こら、止れ、ムッ! (小束を抜いて開いたままの戸口へ向ってパッと右手をひらめかす)
お妙 (同時に)あっ、危いっ! (この声のために少し手元が狂ったのか、小束がカチンといって、引戸の上のサンに立つ。それと見て今井サッと立って行きかける、お妙早口に)いいえ、今井様、あれは仙太郎さんと私どもや子供達のことを心配するだけで、決して他意のない者でござります。父などの行方はおろか、まだ一度もあったことさえない……。
(いい終らないうちに、戸棚の中にいながらこの場の様子を聞き澄していた長五郎、筑波に仙太郎がいると聞き、そこへ段六が駆け出して行ったのを知って、もうたまらなくなり、ガラリと戸を内から引開けてパッと飛出して、土間に飛下り、戸口へ。