Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
男二 は、は、はい……(歯の根も合わず顫えている)
隊一 ふん、水野の勝任なぞという、ヒョロヒョロ大名なんどは、いまに叩きつぶしてやるからな、何千両貸してあるか知らないが、とれはしないと思え。貸すといえば、たしか百姓や商人に田地や家屋敷抵当で貸してある貸金の証文も持参しろといってあった筈だが持ってきたか?
男二 へ、へい。何で、何でござります。急なことで手が廻りませんで、あり合せのものだけをとり敢えず持参いたしましたが……(懐中より幾束もの書類を取出す)
隊一 出せ! (それを取って、見もしないでべりべり破って竈の火にくべてしまう)ざまを見ろ! (男二それらの書類の燃えて行くのを見てハラハラして思わず走り去ろうとするが隊士を恐れて走り去れず、アッ、アッ、アッと悲鳴をあげる)
隊二 (それを見て思わずふき出しながら)おい、ここで焼いてもよいのか?
隊一 構わん、金だけ持たせてやれば沢山だ。
(この時、揚幕より走り出してくる仲間姿の男。天狗組より江戸へ牒者として入り込ませてあった士である。無言で走って本舞台へ)
隊二 (これを認めて)おお井上でないか! また、変った姿で、何処へ行っていた?