Japanische Klassiker mit Furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
仙太 おお、それじゃ兄きの行方がわかったのか※(感嘆符疑問符、1-8-78)
段六 それ見ろ、馬鹿にしくさって※(感嘆符疑問符、1-8-78) 行方がわかったわ。仙エムどんはな……。いや、ま、これを見ろえ! (懐中から位牌を出して地におく)野郎、眼のくり玉ば、ようく据えて見ろよ。
仙太 こいつは白木の位牌だが文久三年十二月廿五日、去年の暮か。すると……まさか……?
段六 そりゃ表だ。まだ戒名もつけてねえ。裏を見ろえ、裏を!
仙太 (位牌を裏返して見て)お! それじゃ……!
段六 (鼻をクスンクスン言わせて)お前が、こんなロクでもねえ戦なんどに夢中になっている間に、仙エムどんは、そんねえにならした。(その間仙太郎は位牌を見詰めて立ったまま目まいでもするらしいようすで呆然と黙っている)……仙エムどんのように腹の中の綺麗であった人もねえが、また仙エムどんのように仕合せの悪かった仁も珍しい。あれは本当のお百姓であったて。俺あ太鼓判を押していうが、あれが本当のお百姓であったて。俺あ泣いても泣ききれねえぞ。
仙太 (やっとわれに返って泣く)……兄きよ。どこで? 段六公、どこで、どうして? お前のところでか?