Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

兵藤 それだ、すぐそれだ。庚申のこと以来と申しただけで、批議するといっても他に拙者が何を申した? ひねくれでなくて何だ? むしろ拙者一個としては、あれについては関先生以下の諸氏に感謝している。それとこれとは別だ。なるほど水戸の人間は鋭い。しかし鋭過ぎる。いつも行き過ぎるのだ。よろしい、立てといわれれば立たぬでもない。だがお互い命を捨てるのはいつでも捨てられる。ま、聞かれえ! なるほど諸藩連合のことについては、いまとなっては、いつどこでいってもいま更めくことは拙者も知らぬではない。全国諸藩の事情がかくの如く複雑に入り組んで来ては、連合の望みも殆どないというのも、一応の見方だ。しかしだ、よいか! そのようなときだからこそ、いまこのことを声を高くしていわねばならぬのだ! わかるか? 大道は複雑高遠のところにあるのではなく、却って単純な見易いところにあるのだ! 事柄の中に巻き込まれている者には、その事柄の繁忙の中に取りまぎれて、それが見えなくなってしまう。最初の大義を忘れがちだ。これが子供だましのように思える。殊に即今諸藩のやり口を見ていれば、漸く天下のことを没却して、各々自藩の利益々々と立廻るか、何事をするにもまず「わが藩が」