Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

お妙 段さん、早く田んぼへ行って! 子供達が危い! 子供達が危いで!

段六 そいじゃ行きやすからな、寝るですぞ。

お蔦 嬢さんは私が引受けたから。

段六 頼んますぞ。ほんに、きちげどもめ! 滝坊も一緒に行くか、よし。(二人の男の子を連れて急ぎ足に戸口から出て行く)

お蔦 さ、お妙さん、奥へ行って休みましょうね。

お妙 あい。いいえ、それ程のことではありません。クラクラとして田の中に手を突いただけなのです。

お蔦 それでも、寝ていないと段さんが怒りますよ。

お妙 ありがとう。……ホンに、段さんは、よくしてくれます。

お蔦 あんな人もいるし。……仙さんのような人もいる。……あなたのお父っあんのような気の強い人もいる。……あれ、髪がそれじゃ、休む前にチョイとまとめてあげましょう。(お妙の髪に手をかける)どれ、いい髪だねえ。

お妙 すみません。……お蔦さん、あのう、天狗の話何か聞きませんかえ? 何でもこれから皆で横浜の方へ攻め込んで異人打払いの一番がけをやるとか……?

お蔦 さあねえ。……仙さんは何もそんな話はしないし。そりゃ噂だけでしょう、だって四、五日前から天狗は水戸の方へ走って行くばかりだというじゃありませんか。