Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きょうふのきせつ

叢書名著の復興1 恐怖の季節

三好 十郎

Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme

Aozora Bunko

それを語ろう。

私は barren と言った。荒蕪のとか、不姙のとか、なんにも生み出さないところのとかいう意味のいっしょになった言葉のようだ。正宗白鳥式のとも言った。日本に昔も今も存在しているニヒリスティックな傾向の中に、ヨーロッパ的な頭ではチョットつかみ取ることのできない一つの傾向があって、そして現在それを最もよく代表している一人が正宗白鳥だからである。

それはどんなものであるかと言えば、先ずそれは頭の中で一切の現世的なもの、フィリスチンのものを否定する。もちろん、自分の中にある現世的なものフィリスチン風な要素をも否定する。否定しながら、彼自身の実生活はまったく現世的に常識的で、中庸がとれていて、百パーセント・フィリスチンだ。否定はするが、自らを危くするような所までは否定しない。自分で自分の食物に毒を混ぜるが、ホントの病気になるところまでは混ぜない。混ぜたという事も知っているし、そのために食物がうまくなくなった事も知っている。それでいて、食わないかというと、やっぱり食う。しかし病気にならぬことを知っているから安心している。しかし、うまくも無いからシカメている。