Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lesen Sie 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 257.544 Zeichen · 508 Bildschirme
3
次ぎに、その生活感情と表現における「好み」や「趣味性」や「習慣」という点でもこの作家が強くブルジョア気質である証拠であると私に思われる個所や要素を、此の作品の中に、無数に指摘することができる。その例をただ一つだけ。作中、終りに近く逃げ去って行きかけている伸子をなんとかしてつなぎとめようと焦慮した夫が、泣いて迫りながら「まだあなたは私を愛している?」と言って伸子に抱きつく所がある。それが、“Do you still love me ?”と書いてある。そこの所を読んでいて、私はゾーッと総毛立ち、ムシズが走って、しばらく、とまらなかった。そしていろいろに考えてみた。第一に考えたことは、作者は、これによって、この男の異様に強直し、病的に西洋化した人柄を描いて、それに対して伸子の感じている嫌悪又は違和の実感を読者にまで移入しようと思ったためだろうかと言うことであった。第二に考えたことは、しかしそうならば、そのような人柄の男を、すくなくともその前には結婚するに至る程度には「愛した」伸子がいるのだが、するとその伸子はどういう人間であった事になるだろう? なぜなら、伸子は何からも強制されたり、ハメこまれて、この男と結婚したのでは無く自ら選んでそうなったのであり、又この男の性質が結婚後、急にそのよう