Japanische Klassiker mit Furigana
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こだいこくごのおんいんについて
古代国語の音韻に就いて 他二篇
橋本 進吉
Lesen Sie 古代国語の音韻に就いて 他二篇 (こだいこくごのおんいんについて) von 橋本 進吉 (はしもとしんきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.329 Zeichen · 188 Bildschirme
駒のいななき
「兵馬の権」とか「弓馬の家」とかいう語もあるほど、遠い昔から軍事の要具とせられている勇ましい馬の鳴声は、「お馬ヒンヒン」という通り詞にあるとおり、昔からヒンヒンときまっていたように思われるが、ずっと古い時代に溯ると案外そうでなかったらしい。『万葉集』巻十二に「いぶせくも」という語を「馬声蜂音石花蜘」と書いてあって、「馬声」をイに宛て、「蜂音」をブに宛てたのをみれば、当時の人々は、蜂の飛ぶ音をブと聞いたと共に、馬の鳴声をイの音で表わしていたのである。「いばゆ(嘶)」という語の「い」もまた馬の鳴声を摸した語であることは従来の学者の説いた通りであろう。蜂の音は今日でもブンブンといわれていて、昔と大体変らないが、馬の声をイといったのは我々には異様に聞える。馬の鳴声には古今の相違があろうと思われないのに、これを表わす音に今昔の相違があるのは不審なようであるが、それにはしかるべき理由があるのである。
ハヒフヘホは現今ではhahihuhehoと発音されているが、かような音は古代の国語にはなく、江戸時代以後にはじめて生じたもので、それ以前はこれらの仮名はfafifufefoと発音されていた。