Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
見れば見捨てておけぬ侠気からとはいいじょう、死を選ぼうとした男のために、それほども愛し恋していた女のもとを代わって訪れようとする今のおのが身をふりかえると、わびしくふりだした秋雨についさそわれて、まだ恋知らぬ右門も、なにかしらあじけなく、はかない感じをおぼえましたが、そのまに駕籠はもう二つめ小路までさしかかっていたものでしたから、さっそくに目ざした家を捜しはじめました。
むろん、こういう仕事は伝六の役目で、またたくうちに当の住まいを見つけてまいりましたから、近寄って一見すると、だがこれが少し不思議です。お約束どおりの、舟板べいで見越しの松でもがあるかと思いのほかに、ただの町家で、それがまた、ついこのごろ建てたらしい新普請の、しかし人けは少ないらしい一構えでしたから、右門はややしばしなにごとかをうち案じていましたが、ふいっとまた伝六の目をぱちくりさせるような行動を開始いたしました。というのは、さっさと道をもとへ引き返してくると、むやみにぐるぐると、そこらあたりを回りだしたのです。それも、あっちの町へいったり、こっちの路地奥へいってみたり、しきりと何かを捜しているようなあんばいでしたが、三つめ小路の横かどに、按摩灸針、吉田久庵と看板の出ていた一軒を発見すると、ようやく見つかったといったような顔つきで、おどろき