Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
主の絹商人とは同腹でないことをまず知りましたので、それならばと思いながら、源氏名薄雪といったそれなる女が、はたしてどんな人がらのものであるか、その点から観察の歩をすすめてまいりました。
ところがひと目見ると、これがまたどうして、なかなかたいへんな美人なのです。この種の商売人上がりの美女を形容する場合、おおむね世上では窈窕という文字を使いますが、しかしそれなる薄雪にかぎってはその名の示すとおり窈窕は不適当で、むしろ玲瓏としてすがすがしい玉をのぞむような美しさでありました。そのすがすがしさがまたくるわの水でみがきあげたすがすがしさなんだから、普通一般の清楚とかすがすがしさといったすがすがしさではなく、艶を含んでかつ清楚――といったような美しさのうえに、そったばかりの青まゆはほのぼのとして、その富士額の下に白い、むっちりともり上がった乳をおおっている浜縮緬の黒色好みは、それゆえにこそいっそう艶なる清楚を引き立てていたものでしたから、同じ遊女のうちでもこんなゆかしい品もあるかと、ややしばらく右門もうち見とれていましたが、かくてはならじと思いつきましたので、こういう女の心を攻めるにはまた攻める方法を知っている右門は、ずばりと、いきなりその急所を突いてやりました。