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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

で、もうおおかた腰は曲がり、耳も少し遠いようで、しかもまったくのいなかばあさんでしたから、これで色恋ができるかできないかの詮議よりも、われながら目きき違いのあまりに大きすぎたことにおのずから右門は苦笑がわいて、おもわずぷっと吹き出してしまいました。

けれども、万が一ということもありましたから、年ごろの娘とか養女とか、そういった者はないかと遠回しに探りを入れてみましたが、全然それもむだな詮議で、糸屋の若主人のしげしげ出入りしたということも、ただの小唄のおけいこにすぎなかったということまで判明したものでしたから、これではいかなむっつり右門でも、ほうほうの体で引き揚げるより道はなくなりました。

だから、右門は表へ出ると、いまかいまかというように十手を斜に構えながら、気張っていた伝六を顧みて、くつくつと笑いながらいいました。

「われながらおかしくてしようがねえや。もう十手なぞを斜に構えてなくたっていいんだよ。とんだほしちげえさ」

「えッ。じゃ、菊廼屋歌吉っていうやつあ男の野郎なんですかい」

「女は女だがね、おあいにくさまなことに、もう七十に近い出がらしの梅干しばあさんさ」