Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
伝馬町めがけて足を早めました。
まもなく、目的の糸屋をみつけましたものでしたから、主人の没後あとあとのことを取りしきっている召し使いの老婢について、右門は八方から聞かれるだけのことを聞きました。しかるに、事件はどこまで迷宮にはいるつもりであるか、老婢の証明によって、あらゆる見込みと材料が、根底からくつがえされるにいたりました。
彼女の述ぶるところによれば、いかにも女の客の多かったのは事実であるが、向こうだけのかってなうわきからで、うちの若主人にかぎっては、かつて一度も女との浮いたうわさなどを聞かなかったというのです。それから、肝心の横笛に関する陳述も、同様に右門の予想を裏切りました。先代からの下女奉公であるから、はしのあげおろしにいたるまで知っているが、だいたい問題の笛なるものが親の形見で、だから日ごろその愛用も深く、現にお祭りの前後にはわざわざ自身で吹いてみて音調べをしたくらいだから、それに疑問の点なぞはないという申し立てでありました。してみれば、あの横笛の息穴へあれなる猛毒を塗った時刻も、それを塗った人間の出没した時刻も、お祭りのどさくささいちゅうということにならなければなりませんでしたから、事は迷宮にはいったばかりではなく、いよいよめんどうとなったわけで、さすがの右門も、この一見ぞうさなさそうに見え