Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
江戸に追いたて、しこうしてのちに権力と金力をもってあさはかな淫奔の妻女をたらしこみ、ようやくにして不義の目的を達するにいたりましたから、ここに当然起こったのは夫なる浪人者の始末で、さいわいかれが生まれおちるからの迷信家だったのを利用して、あの八卦見が三両で利欲にはまり、けしからぬ死相うんぬんの当たらぬ八卦をたてたのです。だから、浪人者がうろたえて一室に閉じこもったのを見すまして、しめし合わせた老職が袈裟掛けの二太刀で無残にもこれを追い傷にしとめ、また元来が藩の祐筆であまり刀法には通じていなかったものでしたから、手もなくしてやられたその死骸をば、今われらのむっつり右門が胸のすくような眼力であばいたとおり、家の内の井戸中へ投げ込んでおいて、その上には急ごしらえのかまどをしつらえ、そして不義のざれごとに目のくらんだ六十侍が、運よくも――あるいは運わるくも水泳の達人でしたから、妻女とぐるのひとしばいをかいて、小娘のお静が訴え出たように、浪人者の発狂投身と見せかけながら永代橋上よりおどり込み、むろん自身はこっそりとそのまま泳ぎ帰って、さもそれを入水行くえ不明なるがごとくに、妻女の口から近所かいわいに言い触れさせたのでありました。