Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
伝六とても生き物である以上は、ときに横へはうこともあるであろうし、あるいはまたさかだちもするときがあるでしょうから、たまにお行儀よくすわっていたとて、なにもことさらに不思議がる必要はありませんが、どうしたことか、そのすわり方というものがまたおそろしく神妙で、あの口やかましいがさつ者が、まるで人が変わったようにひどくきまじめな顔をしながら、しきりとなにか考え込んでいたものでしたから、珍しく主客が変わって、きょうばかりは右門が聞き役となりました。
「どうしたい。いやにおちついているが、おへそのつくだ煮でも食べすぎたのかい」
すると、伝六が黙ってなにか気味のわるいものでも見るように、向こうのへやのすみをあごでしゃくったものでしたから、なにげなく右門も視線を移すと、少しばかりめんくらいました。そこの薄暗いへやのすみに、豆からはえた子どもではないかと思われるくらいな、珍しいほどにも小造りのちまちまっとした少年僧が、衣のそでをたくしあげて、いかにもこまちゃくれたかっこうをしながら、ちょこなんとこちら向きにすわっていたからです。たいていなことにはおどろかない右門でしたが、それにしてもその豆僧の小さかげんというものは、むしろかわいさを通りこして少しおかしいくらいでしたから、ついいぶかしさのあまり冗談をいって尋ねました。