Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
現金なところもあるがあいきょうのあるやつで、伝六がかってな理屈をつけながらつじ駕籠を雇ってまいりましたので、右門も苦笑しながらうちのりました。もちろん、行き先はわき道もせずに八丁堀へ――。
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ついたときにとっぷりと日が暮れて、八丁堀あたり下町かいわいはちょうど今が夕涼みの出さかりどき、もちろん右門はあの張り紙をくだんの若衆が発見するかぎりにおいては、まちがいなくこよいにも訪れてくることと確信を持っていたものでしたから、その夕涼みにも出かけないで、いまかいまかと待ちわびていましたが、しかしどうしたことか、予期の訪問者はなかなか姿を見せなかったのです。五つ、四つと、やがてもう夜なか近くになろうとしても、いっこうその人らしい足音すらも聞こえなかったものでしたから、信ずることも早いが疑うことも早い伝六が、不安の声を発しました。
「あばたのだんなだって、あれが商売なんだからね。ひょっとすると、とんびに油揚げをさらわれてしまったかもしれませんぜ」
けれども、にらんだ者はわが右門です。さるはよし木から落ちることがあっても、右門の目に狂いのあろうわけはないはずでしたから、いってるうちにことりと表の辺にあたって、足音を止めたけはいがありました。