Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
すなわち、人と足は事実表へ向かって出ていきつつあるのに、ぬかるみの地上に残された足跡は、さながら反対に表から帰ってきたように見えました。
それを知ると同時でありました。突然右門が突っ立ち上がってポキポキと指の関節を鳴らすと、さっと全身に血ぶるいをさせながら、不意に大声で意外なことを叫びました。
「いかい、ごちそうになりましたな。では、ここから帰らせていただきますぞ」
いう下から、ばりばりと腰窓の下の羽目板をはがしだしました。――実は、それが右門の人よりよけい知恵の回るところで、そんなことではけっして破れる羽目板でもなく、またそんなやわな物置き小屋でもなかったのですが、さも窓を破って逃げ出しそうなばりばりという音をたてたものでしたから、右門の誘いの手段とは知らずに、うっかりと表の番人が出入り口をあけて、あわてふためきながら顔をのぞかせたのです。とみるより早く、そのわき腹にお見舞い申したのは、なにをかくそう、わがむっつり右門が得意中の得意の、草香流やわらの秘術はあて身の一手。――また、右門から腰の物さえ取り上げておけば、それでけっこう力をそぎうると考えた愚人どもが、愚かも愚かの骨頂だったのです。