Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
ばそういう場合の犯罪者の心理として、江戸との連絡通信網をだれにも選びやすい近道の熊谷街道へおかずに、かえって人の選びにくい遠道の羽生街道へ置くに相違あるまいという考えが起こりましたものでしたから、むろんまだどういう犯罪が起きているのかまるで見当さえもついていなかったのでしたが、万が一の場合にと思って裏の裏をかいていこうという計画から、わざと羽生街道を迂回してみる気になったのでした。だから、右門は道々をなんの気なさそうに歩いていながらも、何か目をひくような旅人でも通りかかりはしないかと思って、たえず注意をつづけてまいりました。久喜の宿へはいったのが翌日の午の下刻――。
「おっ、こいつあめっけものだ。ね、だんな、ごらんなせえよ、あそこに名物いなりずしとありますぜ。あっしゃもう三里も前から、とんと腹が北山しぐれなんですから、早いところ二十ばかりつまんでめえりましょうよ」
右門も少々空腹でしたから、伝六の動議に従って、天蓋のままずいと茶店の中へはいっていきました。と、そのとき、ちらりと右門の目をひいた異様な二組みの旅人がありました。いずれも四十まえの年配で、秩父名物のさるまわしなんですが、それぞれ、一匹ずつのさるをひざにかかえながら、しきりといなりずしをつまんでいるのに、眼光が少しばかり烱々として底光りがありすぎる