Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
のです。この目というやつは、人間の五官のうちでおよそいちばん的確にその人の職業を物語るものですが、たとえばすりの目はたえずおちつきがなく、うどんやの目はのし棒のように横へ長く動き、糸屋さんだったらくるくると糸車のように動くのが定なものですが、しかるに、ふたりのさるまわしたちの目の色は、そのすわり方といい眼の配りといい、どうも一刀流ぐらいはつかいそうな底光りをもっていたものでしたから、右門の探偵眼は天蓋の中において瞬間に武装をととのえ、ぎろりと両人の挙動の上にそそがれていきました。
――と、いかにも不思議です。それぞれさるのえさは各自が各自の分だけを持っているはずなのに、茶店を立ちぎわになると、互いに飯籠をあけて、中にあった椎の実を、なにかのまじないででもあるかのように、一つかみずつ相手のほうへ移しあったものでしたから、伝六はむろんのことにむしゃむしゃとまだいなりずしをほおばっていましたが、右門はもうすしどころではなくなりました。きわめつけの慧眼によって、こいつ変なまねをしたなと思いましたから、じっと様子を見守っていると、ではおかせぎなせえよ――互いにそう言いかわしながら、ひとりは江戸の方角へ、ひとりは反対の羽生街道へわかれわかれになってすたすたと足を早めだしましたので、右門はまをおかず羽生へいったほうの