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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

騒がずにゆうゆうとして、いま声のあった屋敷のほうへ参りましたものでしたから、伝六もすっかり江戸っ子かぜを肩に切りながらあとに従ってまいりますると、案の定、屋敷うちは上を下への混雑で、右往左往とやみの中を、先ほどの警固の者が、下手人いずこと捜しまわっているところでした。しかし、右門はそれらの面々なぞには目もくれないで、ずいと座敷の中へ上がってまいりました。

「どなたでござる!」

型のごとく身内の者らしい若侍が血相変えてさえぎったのを、右門は用意のあのお手札を示して身のあかしをたてておくと、むっつりとして災難に会った主人のうち倒れている奥座敷へやって参りました。見ると、なるほどうわさにたがわず、あるじは右腕をすっぽりと切ってとられて、あけに染まりながらそこにうめきつづけていたものでしたから、右門は黙って近よると、まずその切り口をとっくりと改めました。よほどのわざ師が、よほどのわざ物で、ただ一刀にすぽりとやったとみえて、いかにも切れ味がみごとです。しかも、主人のまくら刀はそこに置かれたままで、一太刀も抜き合わしたらしいけはいがなかったものでしたから、右門は聞くのが少しきのどくでしたが、正直に思ったとおりを尋ねました。