Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

だッ。あんまり辰ばかりをおほめなすったんで、くやしまぎれに、ちょっといま小手先を動かしたら、こういうもっけもねえ品が手にへえったんですよ。早いところご覧なせえよ! あて名も、差し出し人も、字は一つもねえっていう白封の気味のわるい手紙じゃござんせんか!」

「どこからそんなものかっぱらってきたんだッ」

「ちぇッ。あっしが手に入れてくりゃ、かっぱらってきたとおっしゃるんだからね。細工は粒々、隣ののり売りばばあから巻きあげてきたんですよ。なんでも、ばばあのいうにゃ、ゆんべ夜中すぎに、比丘尼の行者が式部小町らしいべっぴんをしょっぴいてきて、けさまたうろたえながら大きなつづら荷つくって人足に背負わしたあとを、こそこそとどっかへ出かけたというんですよ。その出かけたるすへ、この白封が入れ違いに届いたんで、のり売りばばあが預かっていたというんですがね。聞いただけでも、大きにくせえじゃござんせんか! 早いところあけてご覧なせえよ!」

まこと、伝六太鼓もたたきようによってはすてきもない音の出るときがあるとみえて、いかさまいぶかしい一通を目の前にさし出したものでしたから、中身やいかにと押し開いてみると、これがまたすこぶる奇怪でした。