Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「ごもっともです。いかにもご不審はごもっともですが、わたしたちあんまのつえは、和尚さまの衣のようなものなんですよ。むろんのことにご存じでござりましょうが、小僧は青竹、座頭は丸樫、勾当は片撞木、校は両撞木とつえで位が違いますんで、目あきだろうとあんまなら位看板に格式格式のつえを持つんですよ。だから、あっしのつえに不思議はねえが、いまだになんとも気味わるいことには、逃げ帰るそのときに、あのお屋敷のへいのところでちらりと変なものを見たんですがね」
「何じゃ」
「猿公ですよ」
「なにッ。猿とな!」
「へえい、たしかに猿公なんです。でも、いくら猿公がくらやみの中から飛び出してきたって、けだものが人間をそうやすやすと刺し殺せるわけのものではなし、だからどうしたってきっと行き合わしたあっしに疑いがかかるだろうと存じましてね。つまらぬ疑いのもとになっちゃたいへんだから、ほうり出したつえも拾って帰って、どこかへ隠そうかとも思いましたが、なまじ隠して見つけ出されりゃ、いっそう疑いが濃くなるんだし、それに家のほうにもこのとおり疑いのもとになる刀も何本かあるんだから、こいつもどうしよう、隠そうか、売り飛ばそうかと迷いましたが、細工をしてまた足がつきゃ、なおさら疑いがかかるんだしと、すっかり思いあぐねて、ただもう震えていたんでごぜえます