Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

「みっともねえ、手放しでそんなにおいおいと泣いたってしようがねえじゃねえか。もっと詳しくいってみなよ」

「だって、あんまりぞうさなく気がふれやがったんだから、兄弟分としてちっとは涙も出るじゃござんせんか。実あ、だんなにしかられるかもしれませんが、このけっこうな春先に、いい年のわけえ者が、能もなくひざ小僧抱きかかえて寝ちまうのももってえねえと思いましたからね。さっきこちらを引き揚げてから、ふたりしてちょっくら神明前の吹き矢へ出かけていったんですよ。するてえと、あのお公卿さまが、からだのこまっけえ割合に、奇態に吹き矢を当てるんでね。そのときから、どうもちっとおかしいなとは思いましたが、まさか気がふれる前兆だろうたあ思いませんでしたから、なんの気なし連れだって、つい今そこまでけえってくるてえと、野郎め、やにわとねこの鳴き声を始めやがって、四つんばいになりながら、うちの庭じゅうを狂いまわりだしたんですよ」

「ねこにとりつかれるたあ変わっているな。まだやめずにやってるのかい」

「やめるどころか、ニャゴニャゴと黄色い声を出しやがって、いくらどやしつけても夢中になりながらはいまわっていやがるんでね。