Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
家出をしたとて、まさかに死にもいたすまいと、捜しにも行かずにほっておきましたら、その晩ひょっくりと船頭衆のようなおかたが、どこからかお使いにみえましてな、この紙包みをお嬢さんから頼まれましたと申しますので、なにげなくあけてみましたら、だんながお持ちのその髪の毛なんでござりますよ。においをかいでみましたら、娘が好んで日ごろ使っておりました丁子油の髪油がかおりましたゆえ、こりゃ、どっちにしてもただごとではあるまいというので、急に騒ぎだしましてな、所々ほうぼうと人を派して、だんだんと捜すうちに、あろうことかあるまいことか、深川の先で死体となって揚がったのでござります。入水するときけがでもしたか、顔は一面の傷だらけで、娘かどうか、ちょっと見ただけでは見分けもつかないくらいでしたが、着物のがらも娘のものだし、年ごろも十七、八でござりましたし、それになによりの証拠は、形見によこした髪の毛が根元から切られて、ざん切り坊主となったおなごでござりましたのでな、泣くなく野べの送りをしたのでござります」
「いかにものう。だが、それにしても、京人形をあつらえて、小判をまきに吉原へ来たとは、ちといぶかしいな」