Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
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かくして乗りつけたところは、いうまでもなく日本橋詰めの近江屋勘兵衛方です。何はともかく、千両箱のしまわれてあった金蔵を一見しなくばと、名人はすぐさま人形大尽を案内に立てて、屋の棟つづきの土蔵へやって参りました。商売がらが商売がらでしたから、そのがんじょうさ、いかめしさというものは説明の必要がないくらいなもので、戸前には特別大の大阪錠をピシリとおろし、見るからに両替屋の金蔵らしい構えでした。
人形大尽勘兵衛は、名人の出馬を得たのにもうほくほくでしたから、ただちにかぎを錠にはめて、鉄扉と見える大戸前をあけにかかりました。
と――、それを見て、名人が鋭く制しながらいいました。
「まて、まてッ。あけるのはあとでよいによって、まず先に盗み出されたおりのもようがどんなじゃったか、覚えているだけのことを話してみい」
「べつにいぶかしいと思うたことはござりませなんだよ。まえの晩にちゃんと錠をおろしておいたとおり、朝参りましたときも錠がおりてござりましたゆえ、あけて中を改めましたら、三千両だけ減っていただけでござります」
「あわて者よな。錠がそのままになっていて、なかの金が減っていたとせば、大いに不思議じゃないか。