Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
わたしですよ」
「…………?」
「去年の夏、お慈悲をかけていただいた、くし巻きのお由ですよ」
「えッ」
右門のおどろいたのも道理。ご記憶のよいかたがたは、まだお忘れでないことと存じますが、第六番てがらの孝女お静の事件に、浅草でその現場を押え、悔悛の情じゅうぶんと見破ったところから、お手当にすべきところを特に見のがして慈悲をたれてやった掏摸の名手のあのくし巻きお由が、まる一カ年ぶりでいっそうのあだめいた姿とともに、ひょっくりと訪れてきたものでしたから、さすがの名人もことごとくおどろいたらしい様子でした。
「そうでござんしたか! ずいぶんとお変わりになりましたな。見れば、すっかり堅気におなりのようでござんすが、今は何をしておいででござんす」
「あの節のお慈悲が身にしみましたゆえ、あれからすっかり足を洗いまして、湯島の天神下で、これとこれの看板をあげているんでございますよ」
「なに、三味線と琴のお師匠をおやりでござんすか。ほほう、器用なおかたは何をおやりになってもご器用とみえますな。ときに、ご用向きはなんでござんす」
「じつは、ぜひにもだんなさまのお力をお借り申したいと存じまして、知り合いのお殿さまをお連れ申したんでござんすが、お会いくださいましょうかしら」