Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
と、後詰めの徒侍がやはり六十名。それにお牽馬が二頭、茶坊主、御用飛脚、つづいてあとからもう一丁尾張家の御用駕籠が行列に従ってやって参りました。参覲交替にお替え駕籠というのもあまり聞かない話であるし、もしおへやさまなぞをこっそりとご同伴であった場合は、世間体をはばかるために、普通お行列よりも半日くらい先に立たせるか、ないしはまた遅れてお道中をさせるのが通例であるのに、どうしたことか、どなたがお召しになっているのか、もう一丁御用駕籠がお行列につき従ってやって参りましたものでしたから、はてなと思って怪しんでいると、まさにそのせつなです。くだんの八ツ山坂を向こうに駆け抜けていった不審の駕籠が、そこのちょっとした木立ちの陰にぴたり息づえを止めたかと見えましたが、咄! 奇怪! ――怪しの駕籠の中から、二本の腕がぬっと出るやいっしょで、きりきりと双手さばきの半弓が満月に引きしぼられたかと思われましたが、ヒュウと一箭、うなりを発しながら一本の矢が風を切って飛来すると同時に、今、右門が不審をうった行列うしろのその御用駕籠へ、たれを通してぶつりと命中したものでしたから、なんじょう騒ぎたたないでいられましょうぞ!