Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

「そなた今まで手ごめに会っていたなッ」

「えッ!」

「おどろかいでもいい。そなたもうわさになりと聞いたであろうが、八丁堀のむっつり右門というはわしのことじゃ。白を黒といっても、この目が許さんぞ!」

鋭くいわれて、女はこわごわ面を上げながら、燃えさかってきたたき火のあかりで、しげしげ右門の姿を下から上に見ながめていましたが、そのみずみずしくも秀麗な美丈夫ぶりに、それとうなずかれたものでありましょう。くちびるまでも青ざめながら、観念したかのごとくにいいました。

「こうしてたき火にあたためさせてくださったご慈悲深さといい、いずれただのおかたではあるまいと存じていましたが、右門のだんなさまだったら、しょせん何もかももうお見のがしはなさりますまいゆえ、ありていに申し上げますでござりましょう」

「さようか、神妙ないたりじゃ。手ごめに会っていたとすると、あの屋敷がそもそも不審じゃが、いったい何者の住まいじゃ」

「あれこそは何を隠しましょう。絵師眠白の屋敷でござります」

「なに、眠白とな。眠白といえば、当時この江戸でも一、二といわれる仏画師のはずじゃが、それにしても一介の絵かきふぜいには分にすぎたあの屋敷構えはどうしたことじゃ」