Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

第三に不審は、いまだに加賀家家中のものがひとりも顔をみせないことでした。これだけ騒いでいるのに、しかも変死を遂げているのは奥仕えの祐筆であるというのに、その加賀家が知らぬ顔であるという法はない。がぜん、名人の目は光ってきたのです。

「雪が口をきかねえと思ったら大違いだ。そのご内室に会いとうござりまするが、お住まいはどちらでござります」

「住まいはついこの道向こうのあの外お長屋じゃが、会うならばわざわざお出かけなさるには及ばぬ。さきほどから人ごみに隠れて、その辺においでのはずじゃ」

「なに、おいででござりまするか。それはなにより、どこでござります。どのおかたがそうでございます」

「どのおかたもこのおかたもない。てまえといっしょに参って、ついいましがたまでその辺に隠れていたはずじゃが――はてな。おりませぬな。おこよどの! おこよどの……! どこへお行きじゃ。おこよどの!」

おこよというのがその名とみえて、人ごみをかき分けながら、しきりにあちらこちらを捜していたその若侍が、とつぜん、あっとけたたましい叫び声を放って、どたりとそこへ打ち倒れました。

矢です。矢です。