Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
それも三張り。
ただのちょうちんではない。
三張りともに、深川、船宿、於加田、と抜き字の見えるなまめいたちょうちんが、無言のなぞを包んで下男べやの壁につりさがっているのです。
「へへえ、そうか。なるほどね」
伝六の目もにやりと笑いました。いかに血のめぐりが大まかにできていたにしても、これを見ては不審がわかないというはずはない。詮議や手入れを拒むほど、位におごる法眼の隠宅に、なまめいた船宿のちょうちんなぞのあることからしてが、すでにふつりあいなのです。ましてや、深川の船宿といえば、男女忍びの出会いの茶屋を看板の穏やかならぬ料亭でした。そのちょうちんが、しかも三張りもあるところをみると、切りさげ髪に紫被布で行ない澄ましていたあのご後室が、若党を供にしばしば忍んでいって、そのたびに借りて帰ったものが、いつとはなしに三張りもたまったものに相違ないのです。
「かっぱ野郎、ほえづらかくなよ。このとおり、おっかねえうしろだてがおつきあそばしていらっしゃるんだ。駕籠ですかい」
「決まってらあ。一眼去って一眼きたるたアこのことよ。早くしな」
乗ると同時に、目ざしたのはその深川でした。