Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
「なにッ」
名人の眼がぴかりと光った。
女衒!
かどわかし!
女衒は人を買って人を売る公然の稼業です。かどわかしは法網をくぐりながら、人を盗み、人をさらって売る暗い稼業です。女衒とても、もとより芳しい稼業ではないが、女の前身にかどわかしの暗い影があるというにいたっては、じつに聞きのがしがたいことでした。しかも、盗んでさらって売ったものは、頑是ない子どもだというのでした。
名人の手は久方ぶりで、そろりそろりといつのまにかあごのあたりをさまよいはじめました。
子どものかどわかし!――どういう子どもをどこへ売ったか、大きななぞの雲が忽焉として目の前に舞い下がってきたのです。
女の前身には暗い影があった。
かどわかしという人の恨みを買うにじゅうぶんな陰があった。
その女がふろおけの中で絞め殺された。
死体には子どものつめ跡がある。
ふろ場の羽目にも跡がある。
やはり、子どもの手の跡なのだ。
忍び込んだところは、高い窓なのだ。
その高い窓から苦もなくはいったとすると、よくよく身の軽い子どもにちがいないのです。
身軽な子ども……?
身軽な少年…?
なぞを解くかぎはそれ一つである。