Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
このさいころをよく見ろよ。ころころところがってはぴょこんと起きるじゃねえか。ふいっと今それで思いついたんだ。ホシは角兵衛獅子だよ」
「カクベエジシ?」
「ぴょこんと起き上がる角兵衛獅子さ。身の軽い子どもだからただの曲芸師かと思ったが、まさしく角兵衛のお獅子さんにちげえねえよ。かどわかされて売られた子どもが、恨みのあまりやった細工に相違ねえ。一年ぶりであいつらがまた江戸へ流れ込んだきのうきょうじゃねえかよ。あっちこっち流して歩くうちに、かどわかしたおマキを見つけて、いちずの恨みにぎゅうとやりました、といったところがまずこのなぞの落ちだ。急がなくちゃならねえ、早くついてきな」
ひたひたと駕籠はその場に走りだしました。
5
目ざしたのは、柳原お馬場に近い神田の旅籠町です。
角兵衛獅子の宿は、軒を並べて二軒ある。
越後屋というのが一軒、丸屋というのが一軒。秋から冬にかけてのかせぎ場に、雪の国からこの江戸へ流れ出してきている角兵衛獅子は、年端の行かぬ子どもだけでもじつに六十人近いおびただしい数でした。
しかし、乗りつけたときは、すでにもう二軒とも、角兵衛獅子の群れが親方に伴われて、四方八方へ流れ出たあとなのでした。