Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

「聞き分けのないおかたでござりまするな! あれほどいったのに、まだおやめなさらないのでござりますか!」

「…………」

「こんなものを飼えば、こんな気味のわるいものを飼ったら、なにがおもしろいのでござります! どこがかわいいのでござります」

なじるようにいったのを、しかし千萩はひとことも答えないで、悲しげに微笑しながら、取り合うのも煩わしそうに目をそらしました。

なにかふたりの間に、秘密のつながりがあるに相違ないのです。もうためらっている場合ではない。ひらりとわき出たように姿を見せると、黙って近づいて、黙って名人は千萩の前に立ちふさがりました。

「あッ。あなたは……! あなたさまは……!」

「右門でござる。さきほどはお宅の二階でお騒がせいたしましたな」

不意を打たれて、千萩はまっさおに色を変えると、なによりもというように、うろたえながら足もとのお櫃にあわててふたをきせました。しかし、もうおそいのです。名人の射るような声と目が、ぶきみに笑ってその胸を貫きました。

「始終の様子は、のこらず見せていただきました。とんだにょろにょろとした隠し男をおかわいがりでござりまするな」