Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
しかし、伝六はいかにも不審にたえないように、必死と首をかしげているのです。男がまた、ひねっている伝六のその顔を見ながめながら、にやり、にやり、と気味わるく笑っているのでした。
尋常ではない。なにかおそるべき秘密があるに相違ないのです。
「あっしゃ、あ、あっしゃ、こ、こわくなった。ここじゃ、ここのうちじゃ、おっかなくてものもいえねえ。顔を、顔をかしておくんなせえまし……」
まっさおになって伝六が、名人のそでをひっぱりながら、ぐんぐん表へつれ出していくと、物の怪を払いおとしでもするように、ぶるぶると身をふるわせました。
「どこかに水があったら、ざあっと一ぺえかぶりてえ。毛が、尾っぽの毛がそこらについているような気がしてならねえですよ。ぎゅっと一つつねってみておくんなさいまし。あっしゃまだ生きておりますかえ」
「バカだな。ひとりで青くなっていたってわかりゃしねえじゃねえか。いってえどうしたんだ。野郎たちゃ全然別人か」
「――のようなところもあるんで、ふたりかと思ったら」
「やっぱりひとりか!」
「――のようなところもあるんですよ。音蔵のうちへ駆けこんでいったら、裏口からもばたばたとあの町人らしい足音が飛びこんできやがってね、と思ったら、表口へぬっと顔が出たんで、さては青月代かとよくよくみたら黒い頭なんだ。