Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいしょうまんげつ

名娼満月

夢野 久作

Lesen Sie 名娼満月 (めいしょうまんげつ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.840 Zeichen · 37 Bildschirme

Aozora Bunko

となって、聞こゆるものは砂ほこりの畳に頽雪るる音ばかりとなった。

なれども銀之丞はちっとも驚かなかった。こっそりと渡殿の欄干を匐い上り、本堂の外縁にまわり込んでみると、本堂の真背後に在る内陣と向い合った親柱を、最前の三多羅和尚が双肌脱ぎとなり、声こそ立てねエイヤエイヤと、調子を計って押しつ緩めつしているけはいである。さては前以て察した通りにこの和尚奴、自身大工の心得があるのを幸い、本堂のアタリアタリの締りを弛め、普通の者の力でも拍子を揃えてゆすぶれば、次第次第に揺れ出すように仕掛け、天井裏には砂でも積んでおいて、客人達が勝負に夢中になっている油断を見澄まして、コッソリとカラクリを動かし、この辺の無智な奴どもを脅やかし、悪銭を奪いおったに相違ない。これこそ天の与うる福運。取逃がしてなるものかと思ううち、ぬき足さし足和尚の背後に忍び寄り、腰の錆脇差をソロソロと音のせぬように抜き放ち、和尚の背中のマン中あたりにシッカリと切先を狙い付け、矢声もろとも諸手突きに、柄も透れと突込めば、何かはもってたまるべき、悪獣のような叫び声をギャアッと立てたがこの世の別れ、あおのけ様に引っくり返って、そのまま息が絶えてしまった。