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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふぶきのユンクフラウ

吹雪のユンクフラウ

野上 豊一郎

Lesen Sie 吹雪のユンクフラウ (ふぶきのユンクフラウ) von 野上 豊一郎 (のがみとよいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.544 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

を六百ヴォルトに下降さして電車を動かしてるので、機関車は三百馬力だということである。私は先年上河内に行った時、せめてあの辺まででも登山電車を敷いたらどうかと思ったが、そうしたら実際あのこわれかけたようなガタバスで揺られて行くよりどのくらい愉快だか知れないのだ。

帰りの電車では、疲れたせいか、いやに睡かったが、それでも行きに雲が懸かって見られなかった景色が展開するので、眠るわけにもいかなかった。ヴェンゲンに近づくともう雪は止んでいた。右側に見上げるような高さから同じような形の岩壁が何十と重なり合って岩角を畳み合せてるのが、岩肌は黒に黄色味を見せ、角々に雪を持って、壮観限りないものだった。シャイデックから乗って来た駅員のような服装をした男に名前を聞いたら、メンリッヒェンという有名な山だといった。その下の斜面は緑の草原で、人家がぽつりぽつり散らかっていた。

十七時五十分、予定通りインターラーケンの停車場に着くと、ホテルの親爺が約束のスーツケイスを持って来ていた。弥生子の借りて行った傘を返し、銀貨をつかませて親爺と別れ、ジュネーヴ行の列車に乗り換えた。

テューンの湖畔を走ってる頃には空がきれいに霽れ上り、皮肉にも今まで雲に隠れていた乙女も坊主も顔を出した。