Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
この鋏が出ないと主人は細君のためにパナマ責めになるところであったが、幸に細君が女として持って生れた好奇心のために、この厄運を免かれたのは迷亭の機転と云わんよりむしろ僥倖の仕合せだと吾輩は看破した。「その鋏がどうして十四通りに使えます」と聞くや否や迷亭君は大得意な調子で「今一々説明しますから聞いていらっしゃい。いいですか。ここに三日月形の欠け目がありましょう、ここへ葉巻を入れてぷつりと口を切るんです。それからこの根にちょと細工がありましょう、これで針金をぽつぽつやりますね。次には平たくして紙の上へ横に置くと定規の用をする。また刃の裏には度盛がしてあるから物指の代用も出来る。こちらの表にはヤスリが付いているこれで爪を磨りまさあ。ようがすか。この先きを螺旋鋲の頭へ刺し込んでぎりぎり廻すと金槌にも使える。うんと突き込んでこじ開けると大抵の釘付の箱なんざあ苦もなく蓋がとれる。まった、こちらの刃の先は錐に出来ている。ここん所は書き損いの字を削る場所で、ばらばらに離すと、ナイフとなる。一番しまいに――さあ奥さん、この一番しまいが大変面白いんです、ここに蠅の眼玉くらいな大きさの球がありましょう、ちょっと、覗いて御覧なさい」