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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

必ず姉の茶碗を奪い、姉の箸を引ったくって、持ちあつかい悪い奴を無理に持ちあつかっている。世の中を見渡すと無能無才の小人ほど、いやにのさばり出て柄にもない官職に登りたがるものだが、あの性質は全くこの坊ば時代から萌芽しているのである。その因って来るところはかくのごとく深いのだから、決して教育や薫陶で癒せる者ではないと、早くあきらめてしまうのがいい。

坊ばは隣りから分捕った偉大なる茶碗と、長大なる箸を専有して、しきりに暴威を擅にしている。使いこなせない者をむやみに使おうとするのだから、勢暴威を逞しくせざるを得ない。坊ばはまず箸の根元を二本いっしょに握ったままうんと茶碗の底へ突込んだ。茶碗の中は飯が八分通り盛り込まれて、その上に味噌汁が一面に漲っている。箸の力が茶碗へ伝わるやいなや、今までどうか、こうか、平均を保っていたのが、急に襲撃を受けたので三十度ばかり傾いた。同時に味噌汁は容赦なくだらだらと胸のあたりへこぼれだす。坊ばはそのくらいな事で辟易する訳がない。坊ばは暴君である。今度は突き込んだ箸を、うんと力一杯茶碗の底から刎ね上げた。同時に小さな口を縁まで持って行って、刎ね上げられた米粒を這入るだけ口の中へ受納した。