Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
「ほんとにこの頃のように肺病だのペストだのって新しい病気ばかり殖えた日にゃ油断も隙もなりゃしませんのでございますよ」「旧幕時代に無い者に碌な者はないから御前も気をつけないといかんよ」「そうでございましょうかねえ」
下女は大に感動している。
「風邪を引くといってもあまり出あるきもしないようだったに……」「いえね、あなた、それが近頃は悪い友達が出来ましてね」
下女は国事の秘密でも語る時のように大得意である。
「悪い友達?」「ええあの表通りの教師の所にいる薄ぎたない雄猫でございますよ」「教師と云うのは、あの毎朝無作法な声を出す人かえ」「ええ顔を洗うたんびに鵝鳥が絞め殺されるような声を出す人でござんす」
鵝鳥が絞め殺されるような声はうまい形容である。吾輩の主人は毎朝風呂場で含嗽をやる時、楊枝で咽喉をつっ突いて妙な声を無遠慮に出す癖がある。機嫌の悪い時はやけにがあがあやる、機嫌の好い時は元気づいてなおがあがあやる。つまり機嫌のいい時も悪い時も休みなく勢よくがあがあやる。細君の話しではここへ引越す前まではこんな癖はなかったそうだが、ある時ふとやり出してから今日まで一日もやめた事がないという。