Japanische Klassiker mit Furigana
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しじゅうふわく
四十不惑
佐々木 邦
Lesen Sie 四十不惑 (しじゅうふわく) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.633 Zeichen · 26 Bildschirme
綺麗な人が多い。これは採用の時、容姿も算当に入れるからだろう。
「君のところは色彩があっていゝな。僕の方は荒っぽいのが揃っている。とてもこんな和かな風光は見られない」
と言って、他の課長達が羨ましがる。文書課にも男の課員がいないではない。しかし僕が監督の目を光らせているから影が薄い。結局、僕一人が課長さん/\と慕われる。
タイピスト連中が申合せて、英語をもっと勉強したいと言い出した。英語は確かにもう少しやる必要がある。僕に指導して貰いたいということだったが、僕は一も二もなく断った。英語で飯を食っているようなものだけれど、教えた経験がない。
タイピストの中で一番の美人の小柴文恵さんが一同を代表して頼みに来たのだった。あなたならということで推されたに相違ない。四十にして惑わずの僕にも綺麗な人はやはり綺麗に見える。それで俯仰天地に愧じないと思っている。会社の一課長だ。孔子様のように一世の師表をもって任じているのでない。つい目をかけるから、小柴さんとは交渉が多い。課長さん/\といって、小柴さんも甘える。
「課長さんもお若い頃は随分スマートでいらっしゃったでしょうね」