Japanische Klassiker mit Furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Lesen Sie 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) von 森田 草平 (もりたそうへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.183 Zeichen · 112 Bildschirme
あんまり引っこんでばかりいては、気もくさくさするだろうから、初七日でもすんだらまた茶店へも出るようにしたがいい。なに、それも永いことではない。わしも暇さえあれば、ちょくちょく会いに来るからね」と、さまざまに言い拵えて、やっと相手を納得させた。
で、その日の七つ下りに、小平太は屈托そうな顔をしながら、ぼんやり林町の宿へ戻ってきた。すると横川勘平が待ち構えていて、相手の顔を見るなり、
「おお水原か、いいところへ戻ってきた。貴公でなくちゃできない仕事がある」と、いきなり言いだした。そばには安兵衛の長左衛門も居合せて、何やら事ありげな様子に見えた。
「何だ何だ?」と、小平太も心のうちを見透されまいと思うから、わざと威勢よく二人のそばへ顔を寄せて行った。
「じつはあの両国の橋の袂にいる茶坊主珍斎な」と、勘平は声を潜めてつづけた。「あいつはいつかも話したとおり例の山田宗の弟子で、やはり卜一(上野介の符牒)の邸へ出入りをしている、茶会でもある時は、師匠のお供をして行って、いろいろ手伝いもしているという話だから、またなにか聞きだすこともあろうかと、この間からそれとなく取入っておいたがね、今日はからずそいつの手から卜一の家老小林平八郎に宛てた書面を手に入れたんだよ」