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Japanische Klassiker mit Furigana

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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

を書いたのであったが、今度の旅行は奈良の法隆寺に遊ぶ積りで出掛けて来たのである。漱石氏に逢った上は今夕にも奈良の方へ出掛ける積りであったのであるが、漱石氏が折角京都に滞在していて寺ばかり歩いていると聞いた時、私は今夜せめて都踊だけにでも氏を引っぱって行こうと思い立った。

「京都へ来てお寺ばかり歩いていても仕方がないでしょう。今夜都踊でも観に行きましょうか。」と私は言った。

「行って観ましょう。」と漱石氏は無造作に答えた。その時の様子が、今日一日は私のする通りになるといったような、極めてすなおな、何事も打まかせたような態度であった。

「それではともかくもこれから私の宿まで行きませんか。」と言って私は氏を私の宿に引っぱって帰った。

宿屋に這入った後漱石氏は不思議な様子を私に見せた。狩野氏の家を出てから山端の平八茶屋で午飯を食うて此の宿の門前に来るまでは如何にも柔順な子供らしい態度の漱石氏であったが、一度宿屋の門をくぐって女中たちが我らを出迎えてからは、たちまち奇矯な漱石氏に変ってしまった。万屋は固より第一流の宿屋ではない。また三流四流に下る宿屋でもない。私たちは何の考慮を煩わす事もなしに、ただ自分の家の門をくぐるのと同じような気軽い心持で出入する程度の宿屋であったのだが、漱石氏の神経はこの宿の閾をまたぐと同時に異常