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Japanische Klassiker mit Furigana

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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

それから次ぎに宮島にて紅葉に宿したることなど云々とあるのはまた別の思出がある。私は春から秋までかけて松山におったのではなかったように思う。私のところに残って居る漱石氏のただ一枚の短冊にこういう句が書いてある。それは「送別」としてあってその下に、

永き日や欠伸うつして別れ行く  愚陀

と書いてある。愚陀というのはその頃漱石氏は別号を愚陀仏といっていたのであった。この俳句から推して考えると、私は春に一度東京へ帰ってそれからまた何かの用事で再び松山に帰ったものと思われる。この短冊から更に聯想するのであるが、その頃漱石氏は頻りに短冊に句を書くことを試みていた。こう考えているうちに、だんだん記憶がはっきりして来るように覚えるのであるが、確か漱石氏は高浜という松山から二里ばかりある海岸の船着場まで私を送って来てくれて、そこで船の来るのを待つ間、

「君も書いて見給え。」などと私にも短冊を突きつけ、自分でもいろいろ短冊を書いたりなどしたように思う。それがこの春の分袂の時であったかと思う。それから秋になってまた帰省した時に、私と漱石氏とは一緒に松山を出発したのであった。