Japanische Klassiker mit Furigana
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トソンラン
土城廊
金 史良
Lesen Sie 土城廊 (トソンラン) von 金 史良 (きむさりゃん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.752 Zeichen · 52 Bildschirme
妾にこれからどんげしろちゅうのだよ」
婦は激しく肩を波打たせて嗚咽した。
「我慢するだよ」炳吉は堪えかねたように云った。「こうなってはな、泣いたって仕様ねえだ。これからもまさか飢死にやしめえし」
とうとう彼女はおうと声を出して泣いた。元三はどうしたものか軽く手をふるわせながら、顔色をかえて炳吉の方をじろっと眺めた。これは何うした男であろう。爺はそれが知りたかった。炳吉は解せないほのかな笑いを口元に浮べている。元三は婦の方へずり寄って行くと、はあはあ如何にもせわしそうな息使いで半ばうろたえつつ慰めるつもりでまくし立てた。
「どげん悲しいことだかわっしもしんねえよ。だがわっしあ明日の中にちゃんと先達を葬って来てやるだで。一緒に行くがええだ。わっしあ何度も人の葬式でベミ山さ行ったことがあるだからな」
婦は心なしか少しばかり泣き止んだ。
爺はいささか得意になって続けた。見知らない男の慰め言に一層泣き立てた彼女であるのに、自分の慰めにはすぐに泣き止んだと思うからである。
「それにここさもう危ねえだけに城内へ後で引越すがええだよ。わしあ此頃も一生懸命に捜しとるだが恰好なのがのうてな、う、だけどきっとわしあ捜して見せるだよ」