Japanische Klassiker mit Furigana
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もぐら
土竜
佐左木 俊郎
Lesen Sie 土竜 (もぐら) von 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.991 Zeichen · 21 Bildschirme
養吉は三年前に母を失って以来、父の自分を呼ぶ呼び方によって、父の気持ちを解することが出来た。「ヨーギャ」と呼ぶ時は、一番寛大な時である。「ヨーギ」と呼ぶ時も、「ヨギッ」と呼ぶ時も、まだそれ程おそれることはないが、例えば今のように、「ヨッキ」と焦げつくように言う時、もしそれに少しでも抗ったら、すぐに黒土を打付けられるのに相違ないのだ。
併しヨーギは十二の少年ながら、一層元気に、草を刈り灌木を伐り倒して、父親の鍬先を拓いて行った。よしは黒奴の小娘のように、すっかり土にまみれながら、父親が土の中から掘り出した木の根を、一本ずつ運んで行って、冬籠りの薪を蒐める役を、自ら引き受けていた。
梅三爺は、自慢の重い唐鍬を振り上げ振り下ろしながら、四年前に、――この村にいたのでは、何時まで経ってもうだつがあがらないから、どこか、遠くへ行って、一辛抱して、自分の屋敷だという地所を買い求めるぐらいの小金でも、どうにかして蓄めて来たいと思うから。――という書き置きをして行方を晦ました伜の市平のことを思い続けた。「あの野郎も、手紙ではいいようなごとを言って寄越したが、どんなごどをしてがるんだか? 天王寺の竜雄さんなんざあ、中学校を出て、東京で三年も勉強してせえ、他所さ行ったんじゃ、とっても駄目だって帰って来たじゃ。